【この世界の片隅に】タンポポや椿の花言葉は何?どんな意味?

2016年に公開された映画「この世界の片隅に」は、昭和19年(1944年)、18歳で広島県呉市にいる男性に嫁いだすずが、戦時下を生き抜いていく様を淡々と描いていた作品です。

「この世界の片隅に」の映画を見ると、古き良き田舎の風景が出てきて、とても癒されます。その中でも特に印象的なのが、タンポポと椿。

今回は、映画「この世界の片隅に」に出てくるタンポポや椿の花言葉、そして、お味噌汁の具材で使われたスミレの花言葉も紹介します。

タンポポの花言葉は、別れと幸せ

タンポポに花言葉は、「別離、別れ」、そして「愛の信託、誠実、幸福」といった大きく分けて2つの意味があります。

最初に出てきた「別離、別れ」はタンポポの綿毛のイメージからくるものと思われます。

映画「この世界の片隅に」では、主人公のすずが海の見える丘でタンポポの綿毛を吹くシーンがあります。すずが周作との結婚や新しい生活にストレスを感じていた頃のシーンです。

この時、すずの吹いたタンポポの綿毛は、全部吹ききれず残っていました。

タンポポ占いでは、全部吹ききれれば「情熱的に愛されている」少し残っていれば「心が離れる可能性がある」沢山残っていれば「相手はあなたに無関心」と言われています。

すずのタンポポの綿毛は、少し残っているので、「心が離れる可能性がある」、つまり今は相思相愛でも別れる可能性があることを示唆しています。

まるで、すずと哲の恋愛は成就しないことを確定づけるかのようなシーンでした。

また、辺りは、白いタンポポばかりの中、1つだけ黄色いタンポポがありました。それを見つけた周作は、摘み取ろうとしますが、「遠くから来ているかもしれんし」と周作を阻止します。

白いタンポポなんて見たことがない人も多いと思います。白いタンポポはシロバナタンポポと言い、日本の在来種で、関西、四国、九州に咲く花です。

黄色いタンポポは、セイヨウタンポポと言い、その名の通り西洋から帰化したタンポポです。

どこからか来た黄色いタンポポにすずは自分を重ねたのでしょう。この地に根付きたいすずの気持ちが伝わってくるシーンでした。

慣れない生活に文句ひとつ言わないすずは、本当にスゴいと思いました。そして、少しずつすずの気持ちに寄り添っていく周作も、やさしくてよかったです。

辺り一面に咲くタンポポが、花言葉通りにすずの幸せを祈っている、そんな素敵なシーンでした。

椿の花言葉は、控えめな素晴らしさ

椿の花言葉は、「控えめな素晴らしさ」です。また椿の色によっても意味が多少変わり、赤い椿は「控えめな素晴らしさ」、白い椿は「完全なる美しさ」、ピンクの椿は「控えめな美、控えめな愛」です。

椿の花が出てくるシーンは、映画の最初の方で、すずがまだ小学生だった頃の話。図画の授業で、外で絵を描こうとしていた哲と焚き付け用のコクバを拾いに来たすずと出会います。

まったく絵を描こうとしない哲は、すずに鉛筆を渡します。すずがチビた鉛筆を使っているのを知っていたから、さりげなくプレゼントする哲がカッコイイです。

すずは、哲の話を聞きながら、海の白波を白ウサギにして、サラっと絵を仕上げます。すずが絵を描く間、いつの間にか、哲はコクバを沢山あつめてあげます。

コクバが入った籠には、さり気なく1つのピンクの椿の花が置いてありました。もちろん哲が置いたものですが、すずを思って置いたのが、やさしいというか、もう告白みたいなものです。

武骨な哲のことですから、椿の花言葉なんて知っているとは思えませんが、すずが喜ぶと思って置いた哲が心憎いです。

女子なら、イチコロになってしまうような哲の行動。普段が武骨な哲だけに、その効果は絶大だと思います。

この椿のシーンでは、すずは白い椿が咲いているところにいて、哲はピンクの椿が咲いているところにいます。

白い椿の花言葉は「完全なる美しさ」ですから、すずの美しさを表現してますし、ピンクの椿の花言葉は「控えめな愛」ですから、哲の控えめな愛情を表現してます。

先程のタンポポといい、この椿といい、一つの映画で二つの花をブチこんできたこの映画はスゴいですね。二つとも、いい感じで印象に残る作品でした。

 

スミレの花言葉は、謙虚、誠実、小さな幸せ

おまけですが、スミレの花言葉は、「謙虚、誠実、小さな幸せ」です。

戦時中に食べ物がいよいよなくなってきた時に、すずは野草を拾って、ご飯のおかずを作ります。

中でも、インパクトがあったのが、スミレの味噌汁!絶対にマズいだろうと思うこの一品。高級なフランス料理で、きれいな花がよく使われてますが、食べたことがないのでよく分かりません。

実際は、青臭さがなく味噌汁の具として入れてもイケるようです。

貧しい状況下でも、健気に生きるすずさんが小さな幸せをつかんでいるようでよかったです。

まとめ

タンポポ、椿、スミレの花言葉を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

この映画を見るまで、男のクセに花言葉を調べるなんて、思いもしませんでした。それほど人に影響を与えるすばらしい映画なんだと思います。

「この世界の片隅に」は、今回紹介した以外にも、色々な植物や昆虫が出てきます。花や昆虫が好きな人は、もう一度見てみると面白いでしょう。きっと新しい発見があるはずです。

細かいところまで、本当によく作ったなあと感心してしまう作品、この映画を作った方々に感謝です。

「この世界の片隅に」を書籍で、何度も見返したい人は、公式ガイドブックや公式アートブックがオススメです。

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