2020年4月より順次放送されている春アニメの中でもイケメンなキャラクターが盛り沢山なアニメ「文豪とアルケミスト 審判ノ歯車」
文豪転生シミュレーションゲームという、スマホの乙女ゲームアプリとして女性を中心に人気を博し、ついにめでたくアニメ化された作品です。
今回は、有名な声優たちが演じる、イケメンな文豪たちが巻き起こす物語の、記念すべきアニメ第1話のあらすじ、ネタバレ、感想を紹介します!
【文豪とアルケミスト】とは
名だたる文豪たちが丹精込めて作り上げた作品たちは、独創的な世界観を持っていたり、読んでいる人の心を揺さぶっていく物語ばかり。
その作品たちは文芸として街の人々の心を彩って、豊かにしてきたのだった。
しかし、そんな作品の負の感情から生まれた邪悪なものが集合体となった「侵食者」が、そんな平和な世界を消し去ろうと暗躍する。
それを唯一倒せるは、「*アルケミスト」と呼ばれた能力を持つ者だけ。
そんな「アルケミスト」を持って転生した文豪たちが、世界の文学を守るために立ち向かっていく!このアニメは、そんな文豪たちの姿を描いた文豪転生ファンタジーストーリーです。
*アルケミスト 錬金術師の意
【文豪とアルケミスト】第1話のあらすじ
幸せなカップルが結婚式を挙げている中、その新婦の兄である男は式を抜け出し、ただひたすら走っていた。
赤い髪をした男の名はメロス、のちに太宰治と呼ばれる者だ。
そんな太宰の前に突如として現れた男に声をかけられる。
その男は、何故か太宰の行動や悩みを知っている。
太宰が自分の身代わりになって磔にされている親友との約束を果たすために走り続けていること。しかし、磔にされている親友がいる王宮へと行けば、自分が殺されてしまうことへの恐れから戻るかどうか悩んでいることを。
太宰は、王国の罪なき民を苦しめ、殺している王から民を救いたいがために、王への暗殺を企てた。しかし、その計画は失敗してしまい、罪に問われた。そのときに救ってくれたのが、親友だったのだ。
その親友との約束を守るために太宰は走る。その男の助けのおかげで、ようやっと戻ってこられた王宮。
これで約束は守られ、磔にされた親友を救えると思った太宰。
しかし、処刑台にいたのは親友ではなかった。太宰の慕っていた師匠(佐藤春夫)だった。
太宰は王に師匠を殺せと命令される。
そこに現れたのは先程の男。王や兵士たちは、邪悪な姿へと豹変する。
助けに現れた男の名は?
そして、これは現実か?夢なのか?
太宰が執筆した物語「走れメロス」の結末を、文豪として立ち向かう時が来た!
【文豪とアルケミスト】第1話の感想
あの有名な「走れメロス」の物語が、まさかこんなイケメンアニメで見れるとは思ってもいなかったので驚きました。メロスが太宰で、太宰がイケメン、しかも赤い髪のイケメン。カッコイイです!
メロスは苦しんでいる国民のために、自身の大事な妹の幸せを願っているからこそ、王への暗殺を企てたのだと知って、メロスはとても心優しき良い兄であり、英雄と呼ばれるべき勇者だったのだと感じました。
しかし、物語の結末が、この「文豪とアルケミスト」の世界の中での敵「浸食者」に改変されようとしていたのは、文豪にとって悲しいことだなと感じました。
その浸食者が出た瞬間に、メロスは自分を裏切ったと思っていた師匠との会話で、自分が太宰治という文豪だったことを思い出すシーンで、ようやくこのアニメが本格的に動き出したなと思いました。
太宰治として浸食者である師匠と対峙し、この変えられてしまった物語は自分で解決するしかないのだと気づいた時、最後に師匠と交わした会話シーンはとても感動的で泣けました。
それにしても、突如メロスになってしまっている太宰を直接的に手助けせずとも、間接的に助けたり、見守ってくれたり、ピンチになったときに助けに来てくれた芥川の優しさに感動です。
芥川小説の「蜘蛛の糸」を実際に空から出し、太宰を川に投げ込んだシーンはとても印象的でした。
そして、芥川と太宰が浸食者と戦うアクションシーンは迫力がありながら、鮮やかで格好良かったです。
最後まで名乗らなかった芥川が、太宰にバレた時のおとぼけ具合が面白く、とてもいいエンディングでした。
まとめ
さて、「文豪とアルケミスト 審判ノ歯車」についてや、その記念すべきアニメ第1話のあらすじと感想を、その作品の魅力とともお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?
スマホゲームがアニメ化されると聞いたときはとても驚きましたが、人気声優たちが演じる、個性豊かで魅力溢れるイケメンなキャラクターたちが動いて喋ってくれることに、嬉しくなる女性は多いのではないでしょうか?各キャラクターは本当にかっこいいので、女性のみならず男性にもオススメです。
またこのアニメのいいところは、文学にも興味を持つ可能性があるということです。正直、太宰の師匠が佐藤春夫なんて知りませんでした。お恥ずかしながら、佐藤春夫の名前も初めて知りました。
佐藤春夫の本を読むかどうかは別ですが、知識として確実にインプットされました。機会があれば、そのうち佐藤春夫の本を読むかもしれません。アニメってスゴイです。
この記事を読んで、有名でイケメンな文豪たちが、一生懸命に書いた自身の物語と向き合っていくアニメ「文豪とアルケミスト 審判ノ歯車」をより一層楽しんで見ていただけたら嬉しいです。
追記:
この記事を書いた後に起きた*カラーバス効果「太宰治」が頭の中にインプットされたようで、普段なら気にもとめない太宰の小説が目に入ってきた。小説の名前は、「葉桜と魔笛」
「葉桜と魔笛」は老婦人の告白で始まる病気の妹の切ない短編小説です。桜の散った今、この小説に出会えたのは運命としか言いようがありません。青空文庫で無料で読むことができます。もし、よければ一読してみてください。話の内容は、知らずに読んだ方が楽しめますので予備知識のないまま読むことをオススメします。
太宰の作品は、お恥ずかしながら学生時代の教科書で読んだ「走れ、メロス」しか知りません。アニメがきっかけで本を読むなんて・・・。このアニメ、恐るべし!
いつか、佐藤春夫の作品も読むことになるかもしれません。
*カラーバス効果
自分が意識した情報が、自然と目に飛び込んでくるようになる現象。色を浴びる(color bath)からきている心理学用語。赤色を意識したら、赤色ばかりが目立つようになる現象。
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