2020年4月から絶賛放送中のアニメ「アルテ」第3話のあらすじ、ネタバレ、感想を紹介します。今回の話は、「初めての仕事」です。アルテが画家として成長していく様子を是非お楽しみください。
「アルテ」は大久保圭によって描かれたルネサンス期のイタリアを舞台にした漫画です。
舞台は16世紀初頭のルネサンス期のイタリア・フィレンツェ。
絵画や彫刻などの芸術が盛んで、華やかな時代に貴族の娘として生まれた「アルテ」は物心ついた頃から絵を描くことに夢中になります。
女性がひとりで生きていくことに理解がないこの時代に、「アルテ」は好きなことをして生きていくと、画家になるために工房に弟子入りをします。
時代に逆らって、画家になる道を選んだ少女・アルテの物語です。
【アルテ】第3話のあらすじと感想!
レオの工房に弟子入りして半年が経ちました。
見習いとして仕事をしていたアルテは、謝肉祭を眺めながら頼まれた買い物をして帰路についていた。工房に帰ると、レオから「いいところに連れていってやる」と言われて着替えを渡される。
ワクワクしながら着替えるアルテは、レオから渡された服が男物であることに気づく。なぜ男物の服を渡されたのかわからないまま、アルテとレオは謝肉祭には目もくれずに街の中を歩いていく。
人で賑わう街中でレオの背中を追っていったアルテは、レオが見知らぬ女性と話しているのを見つける。普段見せない笑顔を向けて話すレオの姿に、アルテは自分への対応との差に顔をしかめた。
話を終えたレオは、女性がコルティジャーナ(高級娼婦)で自分のパトロンであることを教える。
アルテは女性のことよりも、レオが笑顔を浮かべていたことに興味を向けていた。
賑わった街を抜けてアルテが連れてこられたのは病院だった。
当たり前のように入っていくレオに戸惑いながらついていくと、奥に人だかりができている。
人混みの中を進んでいったアルテの前では、人体解剖が行われていた。当時、解剖は教会から禁止されている行為であったが、謝肉祭の時は大目にみてもらえたのである。そのため、この時期を狙って解剖をする者が多かった。
レオは驚くアルテに素描の道具を渡し、スケッチをするようにと告げる。
「人体を描くには、その構造を知る必要がある」と言うレオに、自分が男装してまで連れてこられた理由を知る。
取り出された内臓を見て倒れる人もいる中で、アルテはただ黙々とスケッチを続けていた。
目を輝かせているアルテに、レオは思わず感心する。
人が増えてきて人体が見えづらくなったアルテは、もっとよく見ようと人をかき分けて前に行こうとする。帽子を落としたアルテが声をあげると、それを聞いた男たちは一斉にアルテに振り返り慌て始めた。
レオは、アルテを抱えて逃げるように病院から出る。追いかけてきた男たちをやり過ごすために、アルテを自分の体で隠すレオ。男性を間近で見たことのなかったアルテは、自分とは違う体の造りを眺めていた。
男たちの声が遠ざかったところで、レオは緊張を和らげて「もう大丈夫そうだ」とアルテに笑いかける。初めて自分に向けられた笑顔に、アルテはしばらく固まり、覚えのない胸の苦しさと痛みにしゃがみ込んだままだった。
工房へと帰ったアルテは、レオから肖像画の背景を描くように言われる。
仕事として絵を描くことに喜びながら、アルテは指定された風景の絵を描く。
自分では満足のいく出来だと思っていたものは、やり直しだと言われる。
そう簡単にはいかないと描き直した絵も、描き直すようにと告げられる。
何度描いても合格がもらえないアルテは、何度目かのやり直しの後にレオにこれ以上どう直せばいいのかわからないことを伝える。
このままではレオに迷惑をかけると言うアルテに、レオは「この絵で一番大事なのはなんだ」と問いかける。描かれた絵を見つめたアルテは、レオの言葉に何かに気づき、絵を描き直しに向かった。
求められているのは肖像画なのに、自分の描いた背景が主張しすぎていること。
お客さんが何を望んでいるかと考える必要があることに気づいて描き直した絵は、ようやくレオからオーケーが出される。
納期に間に合わせた絵は無事に依頼主に渡され、アルテは初仕事を終えた。
夜、部屋を訪ねてきたレオはアルテに新しい契約書を見せ、年間の契約料も少し上がることを伝える。部屋のロウソクが少なくなっていたアルテは、契約料で新しいロウソクが買い足せることを喜んだ。
喜んでいたアルテは、レオに「自分が邪魔だとか思っていただろう」と指摘されて言葉に詰まる。
何も考えずに前しか向いていないところ、馬鹿正直なところしか取り柄がないと言われて落ち込むアルテ。
絵ばかり描いていて母親に反対されていたと言ったアルテに、レオは男の言うことを聞くだけの女よりもアルテのような女の方が魅力的だと残して部屋を出て行った。
アルテはレオの言葉に顔を熱くして、痛む心臓を押さえていた。
【アルテ】第3話の感想
今回は、アルテが弟子になって初めて仕事をする話でした。
第3話の前半では、人体のスケッチするために街へ出ていましたが、謝肉祭の様子がとても賑やかに描かれていました。
謝肉祭はカトリックなどの西方教会の文化がある場所で行われる季節のイベントで、四句節の断食の前に行われるお祭りです。マスクをつけていたり、華やかな衣装を身につけていて、カーニバルやハロウィンのような印象でした。
謝肉祭の時に、病院で解剖が行われるのが許されるにもかかわらず、その解剖に女性が立ち会うのは許されないようでした。16世紀初頭は、女性が一人で生きていくことは大変なことだと改めて実感します。
病院から逃げていたアルテは、レオとの距離の近さにドキマギしていて、恋をしたことのない初心な様子がこれでもかと言うほど描かれています。心臓が痛いとか、苦しいとか、恋に落ちるときの典型ですよね。
今まで絵を描くことばかりだったアルテがレオの弟子になり、父親以外で初めて距離の近い男性へ憧れのようなものを抱くのは、当然といえば当然かもしれません。
アンジェロと恋をするのかな、と思っていたので少し意外でした。アンジェロもいい男なんですけど、レオの方が大人っぽいので渋いレオに軍配が上がったというところでしょう。
第3話の後半では、ようやくアルテに仕事が渡されます。
意気込んで絵を描きますが、レオの一言でどんどんボツに、ダメ出し攻撃にあいます。
納期が近くなるのに完成しない焦りは、自分にも経験があるのでとても共感できました。お客さんに満足してもらうためには、お客さんの求めているもの、望んでいるものを知る必要がある。
仕事をしている人も勉強になる部分だったと思います。そして、その間違いをアルテ自身に気づかさせるレオの指導方法もとてもよかったです。
まとめ
レオの弟子になって半年、アルテはようやく初めての仕事をもらい、悪戦苦闘しながらも作品を完成させます。レオの笑顔を目の前に、アルテはレオに恋をします。
画家として着実に成長していくアルテ。そして初めての恋。自分の感情に自覚のないアルテと、レオの関係がどうなっていくのか。アルテの今後に目が離せません!
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