【啄木鳥探偵處】第4話のあらすじと感想!「ノドノツキ」の意味とは?悲しき「爪紅」!

2020年4月より順次放送されている春アニメで、天才歌人の石川啄木と彼を生涯支え続けた友人であり、同郷の先輩である金田一京助が探偵バディを組むアニメ「啄木鳥探偵處」

啄木と京助は下宿先でいつも一緒に行動する、同郷の先輩後輩の関係であり、大切な友人同士でもあるその仲睦まじい姿は、彼らの共通の友人たちも信じて疑わないほどの仲良しさでした。

しかし、華ノ屋の女郎のお滝の殺人事件で京助は犯人へと仕立て上げられ、二人は初めてお互いを疑って罵り合い、喧嘩をします。

結局、お滝の自害で自分は殺人犯ではないと疑いが晴れた京助は釈放され、それを待っていた啄木とギクシャクしながら話し、肩を並べて下宿先への帰路に着いた二人は仲良しの探偵バディに戻っていったというのが前回の第3話の内容です。

今回は、喧嘩を経てさらに絆が深まった啄木と京助の仲良し探偵バディが、いよいよ本格的に探偵活動がスタートするかもしれない「啄木鳥探偵處」アニメ第4話のあらすじ、ネタバレ、感想を紹介します。

【啄木鳥探偵處】第4話のあらすじ

探偵の依頼があったと話す石川啄木に連れられて、金田一京助は再び浅草の十二階を訪れる。
十二階にある凌雲閣に幽霊が現れるという、連日新聞を賑わしている騒動について調査するためだ。

本当に幽霊が出たと話す啄木と京助に声をかけたのは、左手の小指に爪紅(つまくれない)をしている山岡という男だった。彼は啄木の旧友の元新聞記者だった。

啄木は十二階の経営者から幽霊騒ぎを起こしているその正体を暴いてほしいと依頼があったこと、山岡は9月の末に新聞記者を辞めて、今勤めているところが幽霊騒ぎの現場の近くであるから迷惑をしていることをそれぞれ語りだす。

そう談笑しながら食事した帰り、山岡は一人月を見ながらこう呟く。
「ノドノツキ…」と。

翌日、この騒動の真相究明を啄木に依頼した浅草を仕切る六郎との話で、啄木はこの幽霊騒ぎに山岡が関わっていることを見抜き、彼を食堂に呼び出す。

しかし、山岡は啄木が言っていることが理解できないと矢継ぎ早に話し、「ノドノツキ」と呟いて立ち去ってしまう。

その夜、啄木と京助は六郎が紹介してくれた人物と会う約束をした待ち合わせ場所に向かう最中、何者かに後をつけられていることに気づく。それに対して、自分たちが通っている道で少し前に女性が殺されたことを思い出した京助は走り出してしまう。

そんな京助を追いかけて引き留めた啄木は、どこかから走り去る山岡の姿を目撃する。

その後に響いた悲鳴を頼りに行ってみた先では、六郎が啄木たちに紹介した幽霊を映し出す仕掛けを作ったとされる幻燈師の松吉が誰かに殺されていた姿があった。

それから啄木と京助は松吉が握りしめていた新聞記事から、松吉は2か月前に起きた婦女暴行事件の第一発見者で、被害女性は死の間際に「ノドノツキ」と謎の言葉を遺していたという情報を入手する。

果たして、この幽霊騒ぎと婦女暴行事件の二つの事件に関連性はあるのか?

【啄木鳥探偵處】第4話の感想

啄木が旧友である元新聞記者の山岡をこの幽霊騒ぎに関わっていると思い、彼を追及するシーンはとてもシリアスでした。

その一方で、山岡との食事を京助から借りたお金で払ったことを京助が咎めるシーンや、女性が殺された現場の近くを歩いていることに気づいた京助が恐怖を抱いて走り出してしまうのを追いかける啄木のシーンは、ギャグっぽいところもあり、そのギャップがとても面白かったです。

翌日の六郎との話を聞いて、幽霊騒動を報じた新聞記事と照らし合わせて、昔お世話になった旧友を犯人ではないかと疑わなくてはならない啄木の心情を考えると、とても辛いだろうなと思いました。

しかし、山岡は確かにこの幽霊騒ぎに関わっていたものの、松吉を殺した犯人でも婦女暴行事件の犯人でもなかったことが分かって、本当に良かったなと安心しました。

幽霊の姿を映し出した塔で啄木が六郎と啓二に語った事件の真相、松吉を殺したのは、なんと依頼主の六郎だったのです。

2か月前に起きた婦女暴行事件の真犯人も六郎でした。六郎は、松吉がその婦女暴行事件の真相を掴んでいるかもしれないと考えていました。そして松吉が、婦女暴行事件について書かれた新聞記事を握りしめて啄木たちに事件の真相を話そうとしたので松吉を殺してしまいます。

山岡の名を騙って六郎は松吉を呼び出したので、そのままこの罪も山岡に被せようとしていたこと。それから逃げた山岡の姿を啄木は目撃したこと。啄木たちの後をつけていたのも、松吉を殺した六郎であったこと。

そして、山岡や被害女性が呟いた「ノドノツキ」とは、「喉の突き」六郎の喉についている突き傷だったこと。

全ての謎が解け、これで事件解決だなと安心していたら、山岡は無理やり暴いたその勢いのまま、六郎とともに塔から落ちて死んでしまいます。

旧友が自身の命を投げ出してまで、恋人を殺した六郎に復讐を遂げたのだと気づいた啄木の悲痛な思いが画面越しに伝わり胸が痛くなりました。

最後に啄木が語った山岡の小指にあった、「爪紅(つまくれない)」は、鳳仙花の異名であり、その花びらを潰して爪に塗って、初雪までに爪に色が残っていたらその恋は成就する言い伝えです。山岡が恋人としていたことだったのを知ったときは、さらに悲しくなくなりました。

【まとめ】

啄木の旧友である山岡が関わっていた幽霊騒ぎと婦女暴行事件の二つの事件。それを暴いたとき、悲しい結末で終わってしまいました。

山岡が最愛の恋人としていた爪紅に秘めた願い、それが六郎に殺されたことによって叶わなくなったことを思うと切なくなります。探偵として初仕事がこんな悲しき殺害事件だったとは、啄木と京助は思いもしなかったことでしょう。

第4話は、特に悲しい話でしたが、今後も色々な事件を解決していく「啄木鳥探偵處」次回の放送も楽しみです。

追記:

第4話に出てきた「つまくれない」ですが、別の春アニメ「かくしごと」の影響か、「つまくれない」にはダブルミーニング(2重意味)があるように感じます。

1つは「爪紅」、もう1つが「妻暮れない」です。ネットで調べても、そんな文献は見当たらなかったので、見当違いなのかもしれません。

しかし、「妻暮れない」「夫婦の関係が暮れることなく一生続く」そんな意味が込められていたらと思うと、この話が、より一層悲しく感慨深くなりました。

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