【かくしごと】EDは、わたせせいぞうのハートカクテルの影響?村野監督の凄さに脱帽!

2020年4月より放送開始したアニメ「かくしごと」は、父と娘のさり気ない日常を描いたアニメで、ギャグ漫画でありながらも、切ないシーンがある不思議な作品です。

内容が素晴らしいことは言うまでもないのですが、アニメ「かくしごと」一番の魅力は、その映像の素晴らしさでしょう。特にアニメのエンディング曲には、大滝詠一の「君は天然色」が使われ、ポップでカラフルなアニメーションは、曲の内容にピッタリ!最高の出来栄えになってます。

今回は、そんなアニメ「かくしごと」が影響を受けたであろう「わたせせいぞう」の経歴、そしてアニメ「かくしごと」を制作した村野監督について紹介します。

「わたせせいぞう」の経歴

「わたせせいぞう」の本名は「渡瀬政造」。生年月日は1045年2月15日生まれ(75歳)です。職業は、漫画家、イラストレーターです。

1983年~1989年、講談社の「週刊モーニング」で「ハートカクテル」を連載し、脚光を浴びます。その独特でカラフルな漫画は大人気となり、一世を風靡しました。

「ハートカクテル」は全編カラーページの作品で、当時の漫画雑誌で異彩を放っていたが、特筆すべきことは、会社勤めをしながらカラー原稿4ページを毎週描いていたことです。

同和火災海上保険(現あいおいニッセイ同和損害保険)で働きつつ、「ハートカクテル」の連載を1985年退職時まで続けていました。

当時の「ハートカクテル」の人気はすさまじく、何度も雑誌の表紙を飾っていたため、普段週刊漫画を読まない人でも、「ハートカクテル」だけは立ち読みさせたほどの人気でした。

「ハートカクテル」をきっかけにして、「モーニング」を読み始めた人も多く、「モーニング」への貢献度は計り知れなかったと思います。

その後、1990年代には、家族の四季折々の情景を描いた「菜(さい)」を連載し、現在は「ハートカクテル」の後継とも言える、熟年の紳士、淑女の物語「ワンダーカクテル」を連載しています。

漫画を読んでいただければ、分かるかと思いますが、かなりオシャレな漫画です。わたせせいぞうを知らない人が、氏の年齢が75歳であることを知ったら、ビックリすること間違いなしです!

「ワンダーカクテル」については、「わたせせいぞう」のサイト「SEIZO STATION」で読むことができますので、是非チェックしてみてください。

ルネ・ラリックの美しい香水瓶を題材としたvol.20「2つのプレゼント」なんかはかなりオススメで、ダンディーな話が楽しめます。この話で出てきた香水瓶は美術館所蔵レベルなので、手に入らないと思いますが、実際に欲しくなってしまいました。

思わず調べてしまいましたが、今から100年近く前に作られた「真夜中」という香水瓶は、香水が入っているところは星が金色に見え、香水が入っていないところは星が銀色に見えるそうです。本当に素晴らしい香水瓶です。

こんな素敵な漫画を描く75歳って、世界中探しても、なかなかいないと思います。超リスペクトです!いつまでも漫画を描き続けてもらいたいですね。

「かくしごと」のエンディングは、「ハートカクテル」の影響?

「かくしごと」のエンディングを担当したのは、村野佑太監督です。プロデューサーは「かくしごと」のエンディングに、大滝詠一の「君は天然色」を使うことを提案してきたといいます。

改めて曲を聞きなおした村野監督は、「君は天然色」の素晴らしさに感動し、アレンジなしで使うことを決めます。アレンジなしは、プロデューサーの意向と見事に合致し、素晴らしいエンディングを作り上げます。

エンディングを作る際に気を付けたことは、背景をアニメっぽくするのではなく、永井博のイラストに近づけるようにしたとのこと。

永井博は、わたせせいぞうと同じく1980年代を代表するイラストレーターですし、何よりも「君は天然色」が入った「A LONG VACATION」のLPジャケットのイラストを描いた人です。

厳密に言えば、エンディングは永井博のイラストの影響が大きいのですが、人物が入ってくるアニメなので、わたせせいぞう寄りになってくるかと思います。「ハートカクテル」の影響もあると言えるでしょう。

アニメ「かくしごと」のポップでカラフルな色彩に感動して、漫画「かくしごと」をチェックしてみると、アニメと漫画でまったく違和感がないことに気が付きます。

特に漫画の表紙で使われている青色に関しては、村野監督はとことんこだわり、アニメでも同じ色が出るように作り上げたとのことです。

また、村野監督のこだわりはそれだけではありません。漫画「かくしごと」は、全巻キッチリと読み込み、原作者の久米田康治が好むカット、背景を徹底的に頭に叩き込んだと言います。その取り組み姿勢は、もはや役作りにのめりこむロバート・デニーロです。

そんな努力もあって、アニメ「かくしごと」は作られてます。アニメ化されて嘆く漫画ファンが多い中、残念に思っている漫画ファンをいないのではないかと思います。ほとんど久米田化した村野監督が作ったアニメ「かくしごと」は、大成功と言っていいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?前半部分は「ハートカクテル」のわたせせいぞうの凄さ、そして後半部分は「かくしごと」の村野佑太監督の凄さをお伝えしました。

この記事によって、お二人の素晴らしさを分かっていただけたら幸いです。村野佑太監督は、2019年に劇場版アニメ「ぼくらの7日間戦争」を作ってますので、機会があればチェックしてみましょう。

漫画家わたせせいぞう、アニメ監督村野佑太、これからも見逃せません!みんなで応援しましょう!

【かくしごと】第1話のあらすじと感想!姫ちゃんの名言は最高!
2020年4月2日に放送開始した春アニメ「かくしごと」。OPがflumpool、EDが大滝詠一で、どっちも主題歌じゃないのー!っていうアニメです。曲がいいのはもちろん、アニメの描写もいい。そして、内容も最高です! 今回は、そんなアニメ...
【かくしごと】のED「君は天然色」の切ない誕生秘話!新バージョンも発売決定!
2020年の春アニメ「かくしごと」のエンディングテーマで使われている「君は天然色」 金麦のCMソングとしてもお馴染みの曲です。この曲の隠し事である切ない誕生秘話、そして発売予定の新バージョンを紹介します。 「君は天然色」とは 大滝詠一...
【かくしごと】母は死んでいる?可久士は漫画家を辞める?最終回はこうなる!
下ネタ漫画家である後藤可久士とその娘の姫との日常を描いたアニメ「かくしごと」 アニメの第10話では、遂に母親が海難事故に遭ったと思われるシーンが出てきました。アニメ放送当初からささやかれていた「姫の母は死んでいる説」を裏付けることにな...

 

コメント